2017.06.30

訪日客の医療利用促進 大阪観光局、産学と連携組織

訪日客の医療利用促進 大阪観光局、産学と連携組織

大阪観光局はインバウンド(訪日外国人)による大阪の医療機関、スポーツクラブなどの利用を促すため、年度内に産業界や大学と連携組織を設けると29日発表した。健康を意識した関西周遊旅行を提案したり、専門家を養成したりする。2025年の国際博覧会(万博)の大阪誘致は健康などをテーマに設定しており、誘致を有利にする狙いもある。

 連携組織は、例えばアジアの富裕層向けに健康診断を受けたうえで温泉や料亭を巡る旅行商品を企画する。関連施設に詳しい専門家を育て、旅行商品の企画から宣伝、販売なども任せる。商品化と人材養成を年度内に始める目標だ。

 観光局は病気の治療で来日した人のほか、人間ドック、スポーツクラブ、温泉、美容室などを利用する訪日客の旅行を「複合ウェルネス・ツーリズム」と名付けた。同ツーリズムを推進する連携組織への参加について医大などに打診を始めており、今後は経済団体などにも呼びかける。

 大阪観光局はアジア太平洋研究所に委託し、1~3月に実施した調査を同日発表した。ベトナムなどアジア4カ国と大阪の医療機関を調べ、アジアから大阪を訪れる観光客に同ツーリズムの需要があるという。医療費の高さや受け入れ体制整備が課題と指摘した。

日経新聞より抜粋

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